ボールペンで書いた上から蛍光マーカーでなぞったときに滲まない組み合わせを探ってみました。
私はノートや手帳にボールペンで書いた後に強調しておきたい部分を「蛍光ペンでなぞる」ということをやります。
アンダーラインじゃなくて部分的に背景色をつける行為ですね。しかしそれをやるとモヤッとすることがあるので、そのモヤッとを解消するべくちょっとやってみました。
「字がにじむ」とは
モヤッとするっていうのは、書いた字の上をマーカーでなぞると字がにじむっていうことです。
こんなふうに「字が擦れる」「マーカーのペン先が汚れる・・・」と。
マーカーのペン先にインクが付くたびに別の白いところへグリグリやって汚れを取ったりやるわけですが、そのうち取れることもあれば、どうやっても取れないこともあり・・。それはまあいい。
困るのはマーカーを入れたことで逆に見にくくなってしまうことです。
中には、マーカーつけた直後はよくても、時間の経過とともに読みにくくなってしまうこともあります。これは結構まいる。
使っているうちになんとなく駄目な組み合わせは分かってる気もするんですけど、この際はっきりさせておこうじゃないかと決めました。
使っているペンのインクの性質を知る
よくよく考えるとマーカーで手書き文字をなぞるというのは、インクの上に更にインクを重ねるわけです。お互いに干渉しないインクでないとダメなんですよね。
でもそれってペンのインクの特徴を知っていないと、ちょっと判断が難しい。
ペンで使われているインクは大きく分けて3種類の特徴がありますが、最近はどちらともつかないインクも出てきているので一概にそうとも言えないこともあります。 水性ボールペンにしても、ジェル状のゲルインクやサラッとしたインクなどの粘度の違いでも特徴は変わってきます。
油性ボールペンもニュルッとした書き心地の低粘度タイプと昔ながらのボールペンとはインクの質が違います。 ペン先やボディだけ改良されているわけではないんですよね。 書きやすさはもちろん、太さ、乾燥時間、色の濃さ、明るさ、裏抜けするかしないか、インクの持ち具合などなど。微妙に違いがあって、そこに気づくと好みのボールペン探しは面白くなってきます。
いづれにしても各メーカーで説明している内容は読んでおいたほうが買ってから無駄にならない使い方ができると思います。
ちょうどいい組み合わせを探る
いろいろ使ってみるとボールペンとマーカーの相性が確かにあるんです。
今回検証に使った使ったボールペンは、
フリクションボール、写真に入れ忘れました・・。他にもペンはありますが、基本的に多色ペン(カスタマイズペン)も展開していて買いやすいもの(よく見かけるもの)をメインに選んでいます。油性ボールペンは細軸タイプの多色ペン。
Vコーンやシグノ307は個人的に好きなペンだからっていうのもありますが、インクが何者かよくわからないタイプのものとして入れてみました。ただVコーンもシグノ307も水濡れにそこまで弱くはないし、裏写りもないので、特徴は顔料インクに近いのかなって気はしてます。
そして重ねた蛍光マーカーは以下の5種。
なんでもかんでも試すとかえってわけがわからなくなるので、とりあえず自分が持ってる物で特徴がはっきりしているタイプを選びました。どれも裏抜けしにくい方です。(紙によっては裏写りをおこすものもありますが)
テストに使っている用紙は、手帳(高橋手帳)とルーズリーフ (コクヨCampasビジネス用) の2種類です。今一番私が普段づかいしているものでして。
そしてこちらがせっせと手書きしてはラインを引きまくった状況になります。写真は一部で数ページ分しか無いですけど、実は他にもメモ帳とか100均の紙とかにもあちこち書いて試したりして疲れました・・。こういう単純作業は自分はどこへ向かっているんだ・・・って気になってきますね・・。
だからといって全部解説してもダラダラと辛くなるだけなので、気になったポイントだけ解説します。
いまいちな組み合わせは?
まずは、ちょっとこれはキツイんじゃないかという組み合わせから。
油性ボールペン&固形マーカー
「通常の油性ボールペン」×「テキストサーファーゲル」
ヌルヌル書けようが昔ながらの書き心地だろうが、いわゆる「油性ボールペン」と「固形マーカー」の組み合わせは後から滲んできます。
ラインを付けた直後はよくても1~2日でにじんできます。特に低粘度油性ボールペンの方は滲みまくります。そして更に数年経過すると紙の裏にもシミができます。長期保存には全く向かない組み合わせです。
ただ、油性だけに水濡れには強い。ちょっと書いてチェック入れて外に持ち出すにはとてもいい組み合わせ。
乾きにくい水性ボールペン&速乾性のあるマーカー
インクの色が濃いタイプは乾きにくいものがあります。完全に乾くまで数分待ってからマーカーを使うならそれなりにキレイに線が引けますが、かすれず書きやすいことで定評のあるVコーンとプロパスクイックドライの組み合わせは注意が必要です。
水性染料系ボールペン×速乾性のあるマーカー
エナージェルは書いて時間が経ってからマーカーを引くなら全く問題ないんです。でも速乾のボールペンとは言われてますが、書いた直後にマーカーをつけると失敗することがあります。合わせるマーカーのペン先が硬いからかな・・?
水性顔料ボールペン×水性顔料マーカー
この組み合わせはノートに使ったときは大丈夫だったんですが、手帳に使うとうまくいかなかったりと、紙で違いが出やすいというか。特にシグノRT1は顔料系のマーカーと合わせるのがいまひとつです。
結局、マーカーを使うときは同じ種類のインクは避けたほうが懸命なのかも・・?
マーカーに向かないボールペンもある・・?
そもそもマーカーを重ねるのが向いていないのでは・・と思えてくるボールペンもあります。
・・シグノ307です。シグノって名前がついてるけど、どう考えても他のシグノとは別物の域なのでご注意を。
シグノ307はインクの色も濃く、ボールペン単体での書き心地はすごくいいんですよ。
しかし、にじませないと言っているモジニラインでさえも滲ませてしまいます。中でもプロパスとフリクションライトとは相性がとてもよくない。しっかり乾いてから使っても字が伸びます。インクの特性で仕方ない気はしますけど、もしかしたらペン先が柔らかいタイプだといいのかも・・?
逆にシグノ307に相性がいいのは固形マーカーのテキストサーファーゲルのみ。
使いやすい組み合わせは?
じゃあ何だったらいいのかって話ですよ。いやいや、オススメな組み合わせもちゃんとあります。これだけ覚えておけば大丈夫。
水性染料ボールペン×水性顔料タイプor固形マーカー
エナージェルは水性染料タイプだから使いどころが限られてくるんですけど、書きやすさは抜群だし、他のペンと組み合わせて使っても喧嘩しにくいんですよね。アイデア出しとかキレイにノートをまとめたりするなら、すごくむいてます。
ただ、フリクションのマーカーやプロパスなどはペン先を汚しやすいから気をつけたほうがいいです。
油性ボールペン×固形タイプ以外のマーカー
マーカーも併用するならとりあえず油性ボールペン使っておけっていうくらい間違いない組み合わせです。ただし固形タイプのマーカーだけはいただけない。
一番グッときた組み合わせ
個人的にはこの組み合わせが最強です。
水性顔料系ボールペン×にじまないマーカー
特にサラサとモジニラインは同じメーカーということもあり、安定した使い方ができます。サラサはカスタマイズできるリフィル(替芯)もありますし、使えるカラーも豊富。水性顔料だから長期保存も色あせやにじみがありません。そこへサクッとにじまないマーカーを気軽に使えるこの感覚ときたら。
使うペンの太さにもよるかと思いますが、0.4くらいなら乾くのを待たずともすぐにマーカーが使えます。手帳ライフがはかどります。ていうか、ジャストフィットモジニラインていうマーカー、地味にすごい。
ところでフリクションはどうなの?
フリクションのボールペンは私はめったに使わないのでここではあまり重要視していませんでしたが・・・フリクションボールは基本的にどのマーカーでも相性いいです。
でも「フリクションボール」の上に「フリクションのマーカー」だと時々擦れたりしますね。
フリクションonフリクション。消すときは両方まとめて消えます。そりゃそうか。
で、フリクションon消えないマーカーの時は少し跡は残るけど、フリクション部分は消せることは消せます。
まとめ
結局、どういった状況でボールペンを使うかってことなんですけど、私なら必ず置いておきたいのは水性顔料インクのボールペンですね。それにサブ的に赤と黒の多色油性ボールペン。合わせてチェック用にモジニラインと固形マーカーを持っておけば、何にでも対応できるかなあ。でもプロパスクイックドライも速攻で乾くし、使い勝手いいんですよね。書類チェックならプロパス一択ですよ。
ペンを選ぶとかもうめんどくさいけど滲むのは嫌だというなら、「プチモジライナー」という修正テープみたいなテープを使えば解決します。
でも形が特殊なので収納に困る部分があるんですけどね。なんか可愛すぎるデザインだとビジネス使用にはちょっと・・っていう気もしなくもないかなー・・。
そんなこんなで、結構がんばってまとめた記事なので、誰かの役に立てばいいなあと願ってます・・。
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